省エネタイヤテスト報告
昨今は耐久性に優れた様々なエコタイヤが販売されていますが、当社では、輸送コストの削減を追及するために、2年がかりで「同一車両、同一運転者によるロングランテスト」を実施いたしました。
その結果をここにご報告させて頂きます。
省エネタイヤ比較テスト報告書
主要諸元
テスト車輌 |
三菱 KL-FS55JUZ 車両総重量24990kg |
装着タイヤ |
ブリヂストン ECOPIA M891Ⅱ |
装着本数 |
12本 |
比較対象製品名
製造メーカー |
製品名 |
規格・サイズ |
ミシュランタイヤ |
XJE4 Mix Energy |
245/70R19.5 |
ブリヂストンタイヤ |
ECOPIA M891Ⅱ |
245/70R19.5 |
使用条件
使用状況 |
長距離運行/一般道50%・高速道50%/空気圧9.0kg/cm3 |
テスト車両 |
三菱 低床4軸車 装着本数12本(総輪)/サスペンション形式:エアーサスペンション/同一車両、同一運転者によるロングランテスト/テスト前 平均燃費 2.9km/L B社 M810 Mix |
結果の比較
ミシュラン |
ブリヂストン |
ブリジストン |
|
装着期間 |
装着日 2006/6/5 テスト距離 160,192km |
装着日 2007/8/23 テスト距離 67,286km |
|
燃費推移 |
9月 2.95km/L 平均燃費 2.98km/L |
9月 3.05km/L 平均燃費 3.08km/L |
|
燃費改善率 |
102.7% |
106.2% |
テスト前 |
タイヤ損耗 |
新品時溝 13.5mm |
新品時溝 14.5mm |
|
テスト乗務員意見 |
M社に比較すると柔らかい、ローテーション早めないと偏磨耗あり |
||
10000km走行ごとの総合コスト改善 |
12本使用で13,711円のコスト減 |
12本使用で21,783円のコスト減 |
ブリジストンM810との比較 |
ライフか燃費か
ブリヂストンとミシュランとを比較すると圧倒的にミシュランが高寿命に思えます。注目したいのは、ブリヂストン社の燃費にです。このエコピアM891Ⅱは、2007年夏に前作エコピアの改良版として発表されました。前作も確かに燃費は良かったのですが、その磨耗損度について1mm当たり11,000kmと圧倒的にミシュラン社に差をつけられていました。
そして、今回発表されたブリヂストン社のM891Ⅱは以下の改善点を克服しています。
●走行中の転がり抵抗を抑えるために転動時の変形を軽減するため、ビート面やトレッド面を堅く、サイドウォールをやわらかくした。(剛柔剛の構造)
●走行中の路面接触によるトレッドゴムの繰り返し圧縮運動で生じるヒステリシスロスを抑制するためのパターン形状と新しいコンパウンドの採用による転がり抵抗の改良。
結果として、磨耗損度走行距離は13,500kmと22.7%の改善が見られました。燃費に関しては確実に改善されており、この改善率であれば些少のライフの違いは問題でなくなります。ただし、注意したいのは偏磨耗です。前輪特に左側2軸目などに見られる偏磨耗を放置すれば、最終ライフまでを見ずタイヤがだめになるということを考慮しなければなりません。
※上記データは、株式会社九州錦運輸においての仕入価格より算出したデータであり、各社数字はまちまちになると思います。あくまでも参考価格程度とご理解ください。